中谷潤人が王座統一!6回終了TKO勝ちでIBF王者西田との無敗王者決戦制す 来年5月の井上尚弥戦へ前進「もうすぐ行くので待っててください!」西田右肩脱臼で試合続行不可能に
「ボクシング・WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦」(8日、有明コロシアム)
WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=がIBF世界同級王者の西田凌佑(28)=六島=との統一戦に挑み、6回終了TKO勝ち。王座統一を果たした。通算成績は31勝無敗(24KO)とした。西田は11戦目で初黒星となった。
1回から中谷が強打を浴びせていった。終盤は西田も打ち合いに応じて、激動の展開となった。2回に左のカウンターを浴びせると、終盤には連打で畳みかけていった。3回は西田が距離を詰めて局面打開にはかると、西田の左が徐々に中谷をとらえはじめる。4回も徐々に西田の右カウンターで中谷を捉える場面も。ただ、西田の右目が大きく腫れてきた。
5回は中谷が強烈な左ストレートを当てて、西田の動きが止まる。大きく腫れた西田の右目にドクターチェックが入った。
6回は再び中谷が強打で押し込んでいく。西田も必死に打ち返していくが、強打を止めきれない場面が目立ち始める。
7回開始前に西田側から右肩が抜けてしまったと申告があり、試合続行不可能に。中谷のTKO勝ちとなった。
勝利者インタビューでは「1ラウンド目から行くとチームで決めていた。楽しんでいただけたかなと思う。バンタム級という日本人の馴染みのある階級で統一できて、うれしく思いますし、自信になりました。すごく重みのあるベルトです」と充実した表情で語った。
来年5月に計画されているスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥とのドリームマッチに向け、井上がリングサイドから見守った中、また一歩前進した。井上に向けて「もうすぐ行くので待っててください!」と、呼びかけた。
◇中谷 潤人(なかたに・じゅんと)1998年1月2日、三重県東員町出身。中学卒業後に単身渡米し、武者修行。15年4月に日本でプロデビュー。20年11月に世界ボクシング機構(WBO)フライ級王者。23年5月にWBOスーパーフライ級王座を獲得。24年2月にWBCバンタム級王座に就き、3階級制覇。左ボクサーファイター。