【ボート】チルト3の魔術師・菅章哉の買い時
「ボート記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
強力な伸びでスリットから出て行き、1Mで豪快なまくり。近年はエンジン的に難しい状況だが、そんな伸びに特化した足を求めファンを熱くさせる選手が若手を中心に増えてきている。
菅章哉がその代表的な一人だ。デビューして数年は、レースと言うよりパンチパーマなど奇抜な髪形で注目を浴びていたが、いつの日からか伸びに特化したエンジンに仕上げての豪快なまくり。今はレースで注目を浴びるようになった。
菅といえば驚異的な展示タイム。「伸びを付ける精度は上がってきているし、展示タイムは毎回出ますね」とそこには絶大な自信を持っている。「それがエンジン次第では絶大な武器になるんです。例えば前検で少し下がるところから始まった場合は、最終的にはスリットで少し伸びるところまでだが、それが前検で一緒くらい行っていたら、そこからは自分のもの。内艇をのみ込むほどまで出せる自信があります。毎回伸びるけどエンジン抽選も大事なんです」と教えてくれた。
飛び抜けた展示タイムのために、ファンはどうしても舟券は買ってしまう。そんな菅に、どんなときが超抜になっている時で、それをファンはどうやって見極めればいいのかを聞いてみた。「スリットの前後2秒に注目してください。ここで放る選手はほぼいないんです。ここで放ったら本番のSが分からなくなりますからね。だからここはみんな全速だから、その前後2秒でグイグイ出て行くようなら僕の足は仕上がってます。展示タイムよりもその部分を見てください」と教えてくれた。「精度はかなり上がっている」とも。
4月に行われた津での周年記念では悲願のG1制覇を達成。「今年はG1も結構呼んでもらっているのでそれだけチャンスはあると思っています。結果を出して行きたいですね」と、早速結果を出したが、菅はまだまだ進化を続けている。いつかSG優勝戦で豪快なまくりを決めて、伝説を作ってほしい。(関西ボート担当・安藤浩貴)