サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のニルス・ニールセン監督（５３）が３０日、翌日のブラジルとの国際親善試合（サンパウロ）に向けたオンライン取材に応じた。就任以降、２度の代表活動で主将は交代制だったが、今活動からＭＦ長谷川唯（マンチェスター・シティー）ら４人をキャプテングループとする制度への変更を明かし「非常にすばらしい決断ができた」と話した。

　基本形は長谷川が主将で、バイスキャプテンをＤＦ南萌華（ＡＳローマ）が務める。そして「なでしこジャパン」の主将経験豊富なＤＦ熊谷紗希（ロンドン・シティ）、代表通算９０試合出場４３得点試合出場の田中美南（ロイヤルズ）の２人がサポート役として支えていくという。今活動は長谷川がコンディション不良で不参加となったため、南が代役として主将を担う。

　ニールセン監督は「本当に全員が主将をできる準備ができている。今回のように誰かがケガでいない場合、４人のだれか主将をやることになります。この４人は非常に個人的にも選手としてもすばらしいものを持っているので、このチームを強くしていける４人です」と説明した。

　大役を任された南は「個人的にも荷が重いというか、そういう感じが正直ある」と苦笑いで本音を吐露。それでも「ニールセンさんにも重い役だと思わないでほしいと言われているので。気持ち的にもそんなに重く考えずにやっていいのかなと思っています。みんなが助けてくれますし、そこは安心してこの副キャプテンという立場を全うできればいいかなと考えています」と前向きに捉えた。

　ニールセン監督就任以降、優勝した２月の「シービリーブスカップ」（米国）では、ＤＦ熊谷らが交代制で務め、４月の国際親善試合ではＤＦ熊谷がキャプテンマークを巻いていた。